ミャンマーに限らず海外進出する日系中小企業を指してよく語られる話ですが
日本の事業規模がある程度大きくないと(日本で大企業と呼ばれる規模でないと)
現地で不都合なことが起こるとすぐに撤退してしまうからアテにならないという話
実態を見る限りまさにその通りである、私がミャンマーで過ごしてきた時間はそんなに長い年数ではないが、発展途上国の場合は1国の滞在期間を聞くと5年以上いる方は稀である
特にミャンマーの中小企業駐在の場合、5年以上いる方で所属先も業態も変わっていない方はほとんど見かけられない、それくらい現地の日系中小企業は新陳代謝が激しい。
※輸出向け製造工場や日本国内データ処理の海外移転のような、現地動向の影響を受け難い(現地賃金が安ければ概ね成立する)業種は除く
さてそうなると、一部の業種を除き中小企業が現地進出したところで無駄じゃないかと言う話になりそうだが、そうとは限らない。
例えば、飲食業で言えば一般のミャンマー人女性は飲酒傾向のある方が少ない(かつ男性はまともに勤続できる方が少ない)
そんな中、飲食店を開業して酒類を提供しようとすると、酒類の提供方法の違いをゼロから教えなければならないが、前職で類似する店舗に勤めた経験のある人材なら、その教育の手間は大きく軽減される上に、前職の店舗が既に閉店しているなら競合することもない。
よって、人材育成期間が短縮されるというメリットが際立ち開業費も縮減されるため、後から進出する方が事業の成功率は上がる。
言うまでもなくこの手の現象はあらゆる方面に現れるため、最終的には千の屍(犠牲者)のおかげで未来の一つの成功が醸成されていると言える。
ちなみに、屍の数が百なのか万になるのかは誰にも分からない。コロナ禍を正確に予測した者がいないように常に予測不能であるが、幸いにもビジネスコンサルと称する方々は以前から正しそうな予測を語り続け、未来の成功の醸成(犠牲者の積み上げ)に多大な貢献をしている。もしかすると今もコロナ後の正しそうな予測を語り続け、奇跡的に未来の成功者を出現させるかもしれない。
そう、だから、コロナ後になって進出し成功する日系企業が現れるとしたら、その時は、もっと以前から進出し消えていった開拓者(犠牲者)に本当は感謝しなければならない。
決して正しそうな予測のおかげではなく、誰に頼まれた訳でもなく知らぬ間に進出し、瞬く間に消えていく膨大な犠牲の上に成功が築かれ、しかも、その事実はロクに認識されることはないのだから。
個人的には、日系公的機関が開拓者のささやかな記念碑でも立てたらいいんじゃないかと思ったりもする(短期間に膨大な数になる上、後から自分も碑に刻んでほしいからすぐに書き足せる素材の碑が良い)
まあ、全数を拾えばキリが無い上、ウサン臭い事例も混じるから、記念碑なんて作りようがないのだけれど