ヤンゴンLog

ヤンゴン暮らしとその他出来事の記録

ミャンマーの政変に関して、日本の有識者の見立て

昨夜、ミャンマー国内情勢がより暴力的に混迷を深めている点について、
日本国内各社の情報番組で報道されていた。


そんな中とある番組で語られた、
ミャンマー情勢に詳しい日本の有識者の見立てについてはこんな感じ、


「国軍側は、スーチー氏の政治参加を阻むために、
 何らかの理由を付けて軟禁することが目的で、解放する気はないと考えられる」


「デモについては厳しい状況にあるが、経済活動が停止した状態が続くと、
 国軍側の態度が変わる可能性がゼロではない」


以上のような内容だけが語られていた。


。。。。。


。。。。。


。。。。。


要約すると、
ミャンマー国軍とも比較的距離が近いと言われる日本において、
著名な情報番組でミャンマー情勢に詳しい立派な肩書の方に聞いても、
みんな知ってるレベルの事しか語られない程度の認識だと言う事だ。


対して、
現地ではデモ活動に命を懸けており、SNSを通じそれが世界に発信され、
国際的な圧力により国軍を倒せると信じている気がするのだけれど、、、、、


ここから先の温度差を埋めるには、
現地民衆が割に合わない代償を払うことになる可能性が極めて高い。


既報の情報を眺めると、今、民衆が大規模デモを実施しなくなったとしても、
国軍が政権を握り続ける限り、この国には国際的な圧力が発生することは確定的だ。


すなわち、民衆はもう既に、
大規模デモによる結果を十分に得られている可能性が高いと考えられる。


仮に今、デモ活動を辞めても、軍政への国際的圧力が消える可能性はゼロだ。
圧力が無くならないなら、ただ政権を担い続けても利益は限定的だ。
利益が不十分なら、なるべく早期に民主化に舵を切らざるを得ない。
また圧力を失くすため、スーチー氏解放も必然的に選択肢に加わる。


(2010年以降の近年に経験済みの流れが、追って再現されることになる)


本当はもう、大規模デモの主たる目的は達成できているのに、ここからまだ多くの血が流されるのか? この点は現地ではどのように語られているのだろうか?


現地を離れた今となっては、容易に知ることはできないのだけれど、
ここから先は流れる血の量が増えても、今後の情勢変化に対しあまりにも効果が薄い。


既に十分過ぎるのだから、これ以上血を流すべきでないと、
効果的に伝えられる人が、今一番必要なのかもしれない。


仕事についても同じことが言えるが、
到達目標を当初から100%に設定すると、その対価が跳ね上がり実現性を欠くが、
到達目標を当初は80%程度に割り切り、残20%は徐々に高めると実現性が高まる。


考え方一つで失われる命も減る可能性があるなら、妥協する価値は十分なはずである。

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