ヤンゴンLog

ヤンゴン暮らしとその他出来事の記録

香港のデモに比べ随分と扱いが小さいミャンマーの政変

この度のミャンマーの政変、1国の政府がひっくり返ったと言う意味では、
昨年の香港のような行政区の混乱よりも重大な気がしないでもないのだけれど、


少なくとも、日本国内の報道の様子から見ると随分と扱いが小さい。
(発生後約2週間後の週末に、全く取り上げない番組もあるほど小さい)


現地状況が膠着状態というか停滞していると言う点はあるのだろうけど、
民衆側が都市機能を停止させてしまっている側面も目立ってきたため、


単なる勧善懲悪では語れなくなり、この度の政変をどう捉えるべきか、
分かり難くなった点も、報道が持続しないことの要因ではないだろうか?


・・・・・・・


実際にミャンマーと言う国で、仕事や生活を通じて様々な触れ合った印象から言うと、ミャンマー国内では1つの流行が発生すると、その1色に染まり易い傾向があるように感じている。


例えば、人気の車が出現すると、その車ばかり異常に偏って売れる。また、スマホが普及し始めると、街のそこかしこに、スマホショップが乱立する。また、現地ではSNSと言えばFacebookほぼ1択であること等、1つの流行に染まり易い傾向は随所に見受けられる。


最近の日本の出来事に例えると、一時のタピオカ屋の比ではないほど高密度に1つの流行に染まる。現地では一つの業態が流行し始めると縁日の屋台かの如く、同業態の店が近所に多数出現する。もちろんそれは、屋台ではなく常設店舗の話で、合理性を欠くほど高密度であるため1年後には大量閉店すると言った具合だ。


現地の肌感覚は離れた今となっては感じられないのだけれど、もし、今回のデモにも、そうした偏重がみられるのだとすると、民衆が今のようなデモにより都市機能を停滞させたままでは、外国政府等からの評価はいずれ変化してしまう。
まずは一旦、少し冷静になり都市機能を回復させ、政治勢力として軍政側と協議できる者(組織)が現れない限り、事態は良い方向には向かわないだろう。


外国に住むミャンマー人達のデモを見ていると特に、外国政府からの圧力を期待するメッセージを掲げる例が目立つが、その圧力を期待するなら、
民衆側の一部が、集団により警察官や軍人に危害を加えたり、道路を封鎖し都市機能を阻害したりする行為は、程度が過ぎれば十分な暴力であると言う点を、自国の人達にもっと伝えなければならない。


日常生活が壊れるほど大規模な連日のデモ、そんな活動を支持する現地人ばかりではない。
少数派の意見を無視し暴力を振るうことが正しいと言うなら、結局、五十歩百歩なのだ。


この度のミャンマー政変の報道が、こんなにも早く外国で下火になっている事の深刻さや危うさに、現地の人が気づいてくれることを願うばかりだ。。。。。


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