ヤンゴンLog

ヤンゴン暮らしとその他出来事の記録

考えたくは無くても備える必要があること。。。。。。

各種メディアが既報の通り、悲しいかなミャンマー情勢は悪化の一途をたどっている。


ここまで悪化することを2月初めの段階で予測した人は誰もいないだろう。
おそらくは、政変を起こした当事者でさえも、、、、、


そのような中、ミャンマー以外の地域のニュースを見ていると、気になる話題があった。
それはイエメンと言う国の話である。


近年のミャンマーと通じる点としては、
・形は違えど、2011年に民主化へ向けた変化が起きた国である点。
・国民一人当たりのGDPが年1500USD程の後発開発途上国である点。
・民主政権実現から5年ほどで、クーデターにより再び混乱に陥った点。


そして、最も気になった点は、
2015年に起きたクーデターから6年後の現在も内戦状態である点。
(端的に言うと、主に国内問題であるため、国連の影響力は限定的で、
 関係国から様々な提案はあっても、未だ解決の糸口は見えない段階)


。。。。。。。。


。。。。。。。。


もちろん、どこの地域かによらず、一刻も早く紛争が平和的に解決し、
世界中の人が幸福であることが、何よりであることは言うまでもない。


しかし、個別の事象や思い入れによる偏りを取り除き、
全体として捉える時、統計等の情報は参考になる場合が多い。
似た傾向がみられる地域では、似た流れが起こる可能性は高い。


海外で仕事をすることのある者にとって、
一旦縁ができた地域に、特別な思い入れが生じたとしても、
難しくとも直視しなければならない現実は、こういう点でもある。


もちろん、どのような形であっても、自身と関わりのできた人達を、
応援したいと言う気持ちは、不変に存在するのだけれど。。。。。

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ついにモバイルネットワークの遮断まで実施するとは

最近、ミャンマーに居る知人がSNSを更新しなくなったと思ったら、
数日前から、現地のモバイルネットワークが遮断されたそうな。。。。。


有線ネットワークからなるWIFIについては利用できるらしいですが、
現地では既に、ネットワーク遮断による情報格差が起きつつある。


例えば、3月16日時点で日本国内の報道では、
累積の犠牲者数が百数十人と報じられるのに対し、


WIFIによる接続環境が自宅に無い人たちは同日時点で、
既に百人を大きく超える犠牲者数となったことを知らなかったり、
ネットワーク遮断の影響と思しき傾向が見られるようになった。


今はもうただ、事態の収束を祈ることしかできないのだけれど、
個人的に気になってしまうのは、この事態が収束したさらに先である。


この事態が無事に収束したとしても、この度の政変からの流れにより、
国軍と国民の間の溝はさらに深まったことだけは確実な状況となり、
民主政権に戻らない限り、国際的な圧力から逃れられないことも確実となった。


そして、この事態がいつ収束するとしても、
現地の国民から絶対的な信頼を獲得している方は既にご高齢であり、
後継者として信頼を引き継げそうな人材が見当たらない言う現実だ。


まずは、この度の事態収束を願ってやまないのだけれど、
その先に調和を図ることのできるリーダーの出現も願ってやみません。


。。。。。。


この国に限った話ではないことだけれど、
海外での事業運営はやはり、少ない投資で市場を探ることはもちろん、
現地好きだとか海外で働きたいだとか言う、愛着や執着によるバイアスを除して、
冷静に判断をしなければ投資を回収できない事も、改めて思い知った気がする。

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デモによる抵抗を続ける、とある公務員のグチの話

先日、ミャンマー人の知人と話をしていたら、こんな話がこぼれてきた。


その方のお話
「知り合いの公務員の方が、家を失ったんですよ」
「これも全部、軍が悪いんです」


一体、どうしたのだろうと思い、様子を聞いてみると、


ミャンマーあるあるな話なのだけれど、その公務員の方は、
勤務先の国有地内に小屋を建てて、自分の住居にしていたのだそうで、
仕事を放棄しデモ活動を続けていたら、そこを追い出されたと言う話であった。


。。。。。。


。。。。。。


これは微妙な話だ。。。。。


単純に言えば、公務員と言う立場で国に不満があるからと、職務放棄していたら、
国有地に地代を払わず建てた小屋を追い出されたとしても、仕方のない話である。


もし、職務を果たしていても追い出されたのだとしたら、完全な理不尽だろうが、
公共性の高い仕事だからと職務を果たしつつ、不満がある点を訴え続けていたら、
追い出されなかった可能性があるのだから、一概に相手が悪いとは言い切れない。


強引な政変により裏切られた事が先だと言う言い分であるのは分かるが、
職務を放棄し権利を主張する事が、完全な正義である言えるのはなぜだろう?


よそ者から見た、この度の政変から混乱に至る過程で最も不思議な点は、
民主国家の基本的義務が、教育を受ける、働く、納税する、だとして、
この度のデモは民主主義を願い政変を容認しないための抵抗と言うなら、


子供は教育を受けること、大人は働くこと、この2つは維持しつつ、
納税に対し抵抗するような選択が起こり得ない様相である点だ。


そもそも現地の小さな商店や企業では以前から、実態通り納税してるかどうか、
結構怪しいような気がする点は、ここでは論点ではないから置いておこう。


子供は教育を受ける機会を失い、大半の国民がまともに収入も得られず、
日々誰かが犠牲になる、本当にそのような抵抗しか選択肢は無いのだろうか?


全く落とし処の見えないこの状況、一体、どうなっていくのだろうか?

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